SuperDeluxe


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VJ Masato TSUTSUI interview

2009/01/14



今回のSuperDeluxeインタビューシリーズはVJのみに留まらず、映像業界の未来を担う若きアーティスト、VJ Masato TSUTSUIに焦点を当ててお送り致します。斬新な映像表現、数々の現場設営等もこなす経験と知識を併せ持つその豊かなキャリアから生み出されるアプローチは常に新しい時代の表現者としてネクストレベルの映像体験を僕らに届けてくれています。Masato TSUTSUIこと筒井真佐人さんは9/26(金)にSuperDeluxeにて開催される東京ザヴィヌルバッハ公演にて映像を担当。3度となるVJは勿論、東京ザヴィヌルバッハリーダーの坪口昌恭さん直々のご指名によるもの。なお、筒井真佐人さんは現在SuperDeluxeの現場スタッフとしても優秀な働きをみせてくれています。是非このインタビューをご覧の上、テクノロジーを駆使した新しい映像体験に触れてください!



SDLX: まず筒井さん、自分のVJプレイがどんなものか教えていただけますか?



筒井: 僕のVJのスタイルは言葉で説明すると、30分間ぱっと見ただけではほとんど同じような見た目なんだけど、そこに見ている人が飽きないようなストーリーをその場で作るというスタイルで、最初はミ二マルなモチーフなんだけど、そこに映像的な展開を与えていくという形式になっています。そしてハイビジョン&ハイフレームレート、リアルタイム生成&素材の無使用。この2点が僕のVJの基本原則となっています。まず、テクノロジーを駆使した高解像度、高画質、ハイフレームレート。テクノロジーを駆使してより美しい映像を提供したいと考えています。次にリアルタイム生成は自分で制作したプログラムを本番で操作して映像に展開を与えていくという方法です。もうひとつの素材の無使用というのは、あらかじめ制作し用意したような映像素材をその場で流すということはしない、という事です。もちろん、色味や簡単な味付けなどで画像ファイルを用意することもありますが、元がなんであるかわかるような使い方はしていません。



SDLX: あらかじめ仕込んでおいた映像を流すわけではなく、その場でリアルタイムで映像を作るって事ですね。ミュージシャンの即興演奏のように。



筒井: そうですね。もうひとつの素材の未使用というのは、誰かが作ったありモノのネタを使わないということです。フレーズサンプリングをしないという事ですね。素材も自分が作るということです。




Masato TSUTSUI Movie 01/Sound by Mergrim



SDLX: なるほど。つい先日のメタモルフォーゼは初出演だったわけですが、Triponとのコラボレーションはいかがでした?



筒井:Triponとは前からよく一緒に他のイベントでも共演する機会が多くスタイルもよくわかっていたので、ソロでのVJ プレイとは違う5人がミックスされるという形でのプレイでしたが、しっかりとした準備をして望めたと思いますね。5人がそれぞれ2〜3分くらいの持ち時間の中で映像を展開するようなスタイルでしたが、サブリミナル的な効果を狙いつつ、短時間の中でもストーリー性を与えられるような映像を意識してプレイしました。



SDLX: 筒井さんの生み出す映像も映像のリアルタイム生成というスタイルもかなり今までのクラブミュージックカルチャーの中でのVJのあり方の中としては特殊だと思うのですが。 誰かのプレイに影響されたとかっていうんはあるんですか?



筒井: 特に誰という訳ではなく、Max/MSP*や Jitterというプログラミングソフトをいじっていて、たどり着いたという感覚が大きいです。僕がこのスタイルでVJをやりだしたのが4年前なのですが、確かにその当時はあまりやっている人が居なかったと思います。



SDLX: 誰かお手本になる人とかは、居なかったんですか?



筒井: あえていうならメディアアートの人達やパフォーマンスアート、現代アートの人達はお手本になっていると思います。池田良司さんとかカールステンニコライの作品のコンセプト、映像やその他のアートワークにみるミニマルさはかなり衝撃を受けました。音の好みは別なところなんですが、映像作品として楽しんでましたね。




Masato TSUTSUI Movie 02/Sound by Jemapur



SDLX: 映像は最初どうやって学んで行ったのですか? なにか専門学校に通っていたとか?



筒井: 現在のスーパーデラックスに来る前の職場でMax/MSP/Jitterのワークショップをやっていたんですが、その職場に入る理由が僕もMax/MSP/Jitterを学びたかったから、という。最初は講師アシスタントという形で関わっていったんですね。それで、いつしか教える側になって、現在に至ると。結構覚えたてで教えてた感は否めないんですが(苦笑)、ワークショップは特にそうですが、教職全般に言えると思うんですけど知識だけじゃ駄目で、お客さんとして学びにくる生徒さんの要望をいかに聞き出しつつ、それを本人の力で実現させてあげるかがポイントなんで。



SDLX: 最初は音から Max/MSP/Jitterというプログラミングソフトに入ってるんですね?



筒井: そうですね。勿論その頃から映像にも興味はあって。スカパーで自分の好きなMusicビデオを撮りためて、ザッピングしたりしてましたね。その頃から映像と音がシンクロしてるって良いなって思ってました。それで、その後、mophレコードに誘ってもらって、はじめてVJを体験して、それ以来VJを続けていますね。今でも音もやりたいと思っています。



SDLX: 筒井さんのスタイルはテクノロジーの進化と共に歩んでいる前人未踏のスタイルだと思うのですが、今後挑戦してみたい事ってありますか?



筒井: 勿論テクノロジーの進化とともに歩んでいかないと行けないとも思ってますが、やはり僕は映像表現が普遍とするものの良さを追求していきたいですね。例えば、映画のフィルムが持つアナログの質感を求める人がいますよね。そういう人も満足させられるような表現を最新機材で表現していきたいと考えています。最新機材でそれを行うことでまた違った良さが表現できると思うんですね。フィルムの質感とかぼけた感じとか、そういったものは今後も愛されていくと思うんですよね。





筒井: 後、僕がずっとやってみたいと思っていたことなんですが、何処に映像が現れるか、わからない環境で映像をやってみたいですね。現状のインスタレーションなどでも、スクリーンがあるのはもちろん、プロジェクターの四角い明かりが見えたりと、どこに映像が出てくるのかお客さんが認識できてしまう環境がほとんどだと思うので、不意打ちじゃないんですが、イベントが始まって終わるまで、どこからどう撃ってどこに映像が出てたのか最後までわからない空間とかすごく面白いと思いますね。



SDLX: 最後に今後のパフォーマンスの予定をお聞きしたいと思います。筒井さんは9/26(金)に今回で3回目となる東京ザヴィヌルバッハの公演を控えていますよね。今回はどのような映像を披露してくれる予定ですか?前回はM*と同期した映像なんかも披露していましたよね?



筒井: 映像はよりバージョンアップしたものを用意したいなと思っています。やはり大きな公演なので、新しいものを出したいとも考えていますね。今回行う予定は無いのですが、Mとシンクロした映像も是非また挑戦したいところではありますね。




2008.5/2 東京ザヴィヌルバッハ公演 / 映像 Masato TSUTSUI
photo by Mike Kubeck(SuperDeluxe)



いかがでしょう?今、VJ Masato TSUTSUIはこんなにわくわくする新しい映像体験を日々、数々のイベントに提供し続けています。このインタビューを読んだら、是非ともVJ Masato TSUTSUIのプレイする9/26(金)東京ザヴィヌルバッハ公演まで、足を運んでくださいね。インタビューは若干専門用語が入ってきたり難しい語句もありますが、実際会場で体感するの映像は新しくて、ドキドキするような新感覚の新しい体験に満ちあふれているものです!どうぞこの機会をお見逃し無く!
(inetrview& text SuperDeluxe昆野立)



Masato TSUTSUI HP



Max/MSP*
フランスの実験音楽の研究所、IRCAMが開発した音楽プログラミングソフト。現在は、cycling'74社で開発・販売が行われている。音楽プログラミング言語MAXに音響信号処理用エクステンションMSPが加わり現在のMAX/MSPとなった。様々なモジュールをつなぎ合わせて、シンセサイザー、エフェクター、シーケンサーなどが作れるほか、パッチングによって音楽の自動生成なども可能。ビジュアル的なプログラミング環境によって、直感的なプログラミング・操作ができる。筒井真佐人はこのソフトを映像に使用するオリジナルなスタイルを確立している。



M*
アルゴリズミック・コンポジションのPCソフト。Mによる音楽制作の方法は、楽譜を書いたり、MIDIシーケンサーで演奏を記録していくような方法とは根本的に異る。ユーザーが作曲したものをただプレイバックするのではなく、Mは作曲そのもののプロセスに直接関与する。ユーザーが入力した基本的な音楽のアイディア(メロディー、コード、リズムなど)を元に、 Mのパラメーターを通して最終的な音楽をつくりあげる。その独創的で予測不可能なパターンは東京ザヴィヌルバッハの音楽の中核を担うものでもある。筒井真人は5/2の東京ザヴィヌルバッハ公演で、このMをオリジナルのヴィジュアルイメージとして具現化する事に成功している。9/26公演ではどのような映像に変換してくれるのか楽しみな所。



2008 9/17 up



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ジャイロキネシス レッスン

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トレーナー:クベック雅子 | レッスン 12:00〜13:30