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Jimanica interview

2011/01/28




みなさん「Jimanica/ジマニカ」をご存知でしょうか?2000年代初期を振り返れば「moai」、近年の活動を眺めてみれば「DEDE MOUSE」「d.v.d」、「Jiamanica x Ametsub」、「World's end girlfriend」、「やくしまるえつことd.v.d」渋さ知らズの不破大輔、辰巳光秀とのユニット「Spacebaa」、「蓮沼執太チーム」でのドラムスなど類い稀なリズム感と研ぎすまされた音色のセンスにより、メジャーからアンダーグラウンドシーンまで幅広い活躍をみせるドラマー/プロデューサーです。そんな「Jimanica/ジマニカ」こと尾嶋優氏が昨年、2ndアルバムとなる「Pd」をリリースしました。そこで描かれている音楽は生のドラム演奏とコンピューターが生み出すグリッチ音、annayamadaによる明るく華やかなコーラスが音色のレイヤーとなってカラフルな色彩を放っている「ポップ」で耳心地の良いハイセンスな楽曲群。そして来る2011年2月12日にSuperDeluxeにてJimanica「Pd」のリリースパーティが開催されます。本人の初となる「バンドセット」でのライブを始め共演者にDEDE MOUSE、三浦康嗣(□□□)、Ametsubと本人とも縁の深い超豪華な共演者が名を連ねる贅沢な一日となりそうです。今回のSuperDeluxe インタビューではそんなリリースパーティも真近に控えたJimanicaこと尾嶋優さんの過去の活動から現在に至る活動の軌跡をたどりつつもリリースパーティの見所、自身の音楽観など、様々な角度からお話を伺いました。



SDLX: 本日はよろしくお願いします。まずは、ドラムを始めたきっかけを教えて下さい。



Jimanica: 親が音楽好きで、小学校の頃からバイオリンを習ったりしていました。あんまり長続きはしなかったのですが、そんなこんなで小学校6年生くらいの時に町内会のお祭りで和太鼓を叩く機会があり、打楽器の面白さを知りましたね。中学生になってからは洋楽に興味が行くようになって、最初はギターやりたかったのですが、中学一・二年の頃はなかなか機会が無くて悶々としていました。それで中三の終わりくらいの時、当時の僕は太っていて(笑)、(バンドをやるなら)「ドラマーだろ?」って周りから半ば強制的に勧めらるままドラムを始めましたね。(笑



SDLX: 太っているからドラム!確かにそういうイメージ中学生ならありそうですよね。



Jimanica: 僕も以前太鼓叩いていたし良いかな?と思いましたけどね (笑



SDLX: 和太鼓やってた経験もあるし、最初からうまく叩けたんですか?



Jimanica: う〜ん、最初やりだした頃は父親に連れられて、地元のリハーサルスタジオの鼻から耳に無数のピアスをつけているスキッド・ロウのようなお兄さんに教わったりして覚えて行きました。ある日父親がそのスタジオに僕を連れて「こいつにドラム教えてやってくれよ!」って(笑



SDLX: ファンキーなお父さんですよね(笑



Jimanica: でも実はそこのリハーサルスタジオの社長と僕の父親は元々は同級生だったらしくて話は通っていたようなんですけどね。そこで色々と手ほどきを受けて、あとは自分で覚えて行きました。



SDLX: 高校に入ってからはもうバンド活動は行っていたんですか?



Jimanica: やってましたね。ストーンズとかブリティッシュロックがとにかく好きで、高校の友達とバンド組んでクリームやツェッペリンなど一通りカバーしつくしましたね。



SDLX: 高校生ってまずカバーバンドやりますからね (笑) それで、そんな高校時代を経て武蔵野美術大学っていう美大に進むじゃないですか?どうして美大に進んだんですか?



Jimanica:僕の通っていた高校が私立の進学校だったんですよ。なんか風潮として大学に進むのが当たり前だったんですよね。六大学の文学部やら経済学部とかそう言った名前が周りに漂っているような状況で、ふと自分を振り返ると僕は (大学に) 行ってやりたい勉強が無かったんですね。でその当時、学外で色々と交遊のあった先輩が多摩美術大学の学生で、僕のおじさんも芸大卒でデザイン事務所をやっているような環境だったのもあり、進路を決める段階で色々な話を聞いてたりすると彼らが大学でやってる事が面白そうだったんですよね。それで「美術の大学行こうかな?」って思い立ちました。でもその当時、美術の知識とか何もなかったので、それから美大の予備校に通ったりして勉強を始めました。当時の担任の先生は僕に内緒で親を呼んだみたいですよ。「お宅の息子さんは美大に進みたいようなんだけど大丈夫なのか?」と。僕の通っていた高校で当時、現役で美大に進んだ人は美術の先生以外にいなくて、現役受験の進学先としての「美大」ってあり得なかったみたいなんですよ。でも父親は「本人が行きたいっていってるんだからなんとかなるでしょ」と尊重してくれていたようですけどね。



SDLX: 理解のあるお父さんですよね。でも、バンドもやっていたんだろうし音大には興味なかったんですか? 高校時代に音楽で食べて行く道は考えなかった?



Jimanica: 漠然と「ロックやるんだ!」っていう気概はありましたけどね。音大に進もうとは思わなかったですね。大学と音楽が結びつかなかったんです。美大の方が現実味があったんですよね 。



SDLX: そうやって進んだ大学生活はいかがでしたか?



Jimanica: 映像学科に入ったんですが、結局バンドばっかりやってましたね (笑)、学内の仲間、学外の友達と両方平行でバンド漬けの毎日でした。



SDLX: 映像の勉強はしてたんですか?



Jimanica: そこそこはしていましたよ。でも音楽の方がやってましたね。



SDLX: なるほど(笑) で、その大学生活の後にニューヨークに行かれたんですよね? なぜニューヨークだったんですか?



Jimanica: 学生の頃、僕が好きだった音楽の指向って、高校生の頃はブリティッシュロック等が好きで、その後黒人音楽に傾倒していき大学生になるとニューヨークのセッションバンドとか、フュージョン以前のバンド、リズム&ブルース、クロスオーバーと呼ばれるものとか、アレサ・フランクリン、オース・レディング、スタッフとか、ニューヨークに集まっているセッション系のミュージシャンが好きだったもので、中学から一緒に音楽をやっていたギタリストの友人と二人で大学卒業後ニューヨークにいったんですね。大学時代にも一人でバックパッカー的に2週間ほどギャラリー巡りで滞在した経験もあり面白いなと思っていましたから。



SDLX: ニューヨークでライブしたりはしていたんですか?



Jimanica: 週5日くらいやってましたね。毎週日曜日くらいに色々なクラブでジャムセッションデーがあって、いろんな国から集まったミュージシャンが仕事をもらう為に楽器と名刺持って集まるんですね。そこでジャムセッションに参加して名刺配ってアパートで仕事の連絡待つ日々でしたね。



SDLX: ニューヨークってイメージだけだと路上での演奏も盛んなイメージありますよね。路上ではやらなかったんですか?



Jimanica: 路上は「ストリートミュージシャン」の資格が必要なのでやらなかったですね。音楽の稼ぎが足りない時なんかは日本企業のためのお弁当屋さんでバイトしたりしていました。ニューヨークでは2年くらいそういう生活をしていましたね。



SDLX: その後、戻ってきて沢山のバンドを掛け持ってますよね?



Jimanica: ニューヨークで活動していた時のクセなんだと思います。日々、予定が入っていないと心配でしょうがないっていう(笑) ニューヨークの時も食べて行くためにどんなに小さなライブでも入れておかないと営業にもならないし、ライブしか頭に無かったですね。そのクセが残っているんでしょう。帰ってきてからもすごく掛け持ちしていましたね。



SDLX: すごくライブの数をこなしている印象ありますよね。音源制作とかは頭に無かったんですか?



Jimanica: 勿論moaiという自分のバンドでデモを制作したりはしているのですが、「これで有名になってやろう」とかって言うよりはその頃はひたすらライブをしたかったんですね。



究極のドラムデュオセッション映像「Jimanica × 植村昌弘」



SDLX: で、ニューヨークから帰ってきて国内でも積極的にライブを行い始めたと思うのですが、現在使用している「Jimanica/ジマニカ」って名前はどこから来ているんですか?



Jimanica: 元々ジマニカって名前はこんなに自分で言い張る事になるとは思っていなかったんですよ。ドラマーとして活動していてその傍らでやっていたラップトップ演奏での活動名義だったんですよ。遊びでつけた名前なんです。でもその名義で1st アルバムとなる「Entomophonic」を出す事になったので、なのでソロアーティストとしての「旗」を挙げた名前が「ジマニカ」ということでもあるかな。実は今でも照れくさいです。もう慣れましたけど。



SDLX: エレクトロニカとか電子音楽等も昔から積極的に聞いていたのですか?



Jimanica: ニューヨーク滞在時にOvalの音楽を始めて聞いてすごく衝撃を受けたんですね。これは自分でもやりたいと思いました。それまではそんなにちゃんと聞いていなかったですね。



SDLX: 具体的にOvalのどんな所に惹かれたんですが?



Jimanica: それまで僕はバンドマンだったんですね。人間が楽器を使って生み出すアンサンブルがすべてだと考えていて、Ovalみたいに一人でやっていて、楽器じゃなくてコンピューターを使っていて、色々な音の破片だけで音楽を成立させている手法があまりにも新鮮で衝撃的でした。率直に「これで音楽なんですか!?」という感想を持った記憶があります。アルバムで言うと「OVALCOMMERS」「OVAL PROCESS」の頃ってリズムというものは前面には無くて、すべて様々な音の破片で構築されている。さらにそれらの作品から「これで音楽です」という事にして良いんだ!という可能性を見せてもらった気がします。
それは思い起こせば大学生の頃にやっていた映像制作のように自由な素材から「作品」を作る感触にすごく近いものに感じたんでしょうね。それまで自分の周りにあった音楽はリズム&ブルース、ジャム、ファンクバンドのようにすでにフォーマットがあった。Ovalの音楽には明確なフォーマットが無かったのでなおさら僕にとっては新鮮でしたね。「オレも一人で出来る」って勇気づけられた感じもあるんですよね。



SDLX: ジマニカさんはドラマーとしてキャリアをスタートしてニューヨークのジャムシーンも見てきてるし様々なバンドでも活躍していると思いますが、同時にエレクトロ二カやDTM界のアーティストとも競演してますよね。テクノロジーが音楽にもたらすものについてどうお考えですか?iPhoneのアプリからボーカロイドまで音楽を取り巻く状況は日進月歩で変化し続けていると思いますが?



Jimanica: それらはあくまでツールだと思うんですよ。iPhoneのアプリケーションにしても「これが無いと実現出来ない」になってしまうと僕は違うなと思うのですが、ただ、やりたい表現のツールとして使った際に、そのテクノロジーによってクオリティが上がるのであればどんどん取り入れていって良いと思います。「iPhoneじゃないと出来ない音楽」や「このテクノロジーじゃないと出来ない音楽」というのは創作的ではないと思うんですよね。Ovalもコンピューターを使っていますけど、それはコンピューターのロジックを使って生み出したものを「自分の音楽です」と言っているだけで、新しい作品ではドラムまで叩いてますよね。どんなツールであれ音楽の実現の為の「選択の一つ」として使用しているのであれば良いと思います。そういう意味で考えるとテクノロジーにはすごく肯定的なのでどんどん広がりを見せてほしいですね。



各界から絶大な支持を集めるエレクトロニカ界の天才にして異端児「Ametsub」とのユニット。



SDLX: 1st アルバム「Entomophonic」では緻密なリズムが会話をするようにクールな音色がタイトなグルーヴ観をもってアルバム全体世界観を作り上げるようなそんなアルバムでしたが、今回はグルーヴのタイトさはそのままに明るく華やかな音色が積み木のように配置されカラフルな色彩を放っていると思うのですがこの変化はどこから?



Jimanica: 自分で 1st アルバム「Entomophonic」を作り上げた直後に次はもっとポップなもの作りたいって思ったんですよ。



SDLX: 反動ですか?(笑)



Jimanica: 1stアルバムの「Entomophonic」はコンセプトが「虫」だったんですね。タイトルもすべて「虫」の名前で統一しています。まぁその反動もあってか、次作を作る時はコンセプトの無い楽曲の集まりで、ポップなものにしようとは結構昔から考えていたんですよ。ソロアルバムとしては5年ぶりの作品になりますね。
アルバムを作りましょうって話をHEADZからいただいた時には既に「ポップ路線」というのは漠然と考えてましたが、じゃあ「どんなポップなのか?」という事はまだ見えていなかったんですね。そして、実際に作業を進めて行くうちに近年 d.v.dや、やくしまるえつこさんの作品などで沢山曲を作る機会に恵まれていた事の影響は今回のアルバムに色濃く刻まれていると思います。様々な共演者、音楽の仕事で自分の持ち味を再認識出来る機会をもらってますね。そして、今回のアルバムでも「Entomophonic」で実現したように「いかにドラムを楽曲の中心に持ってくるか?」と言う事と、ドラムとメロディがどんな面白い関係性を作れるか?という事は意識しつつ、それでいて「ポップに仕上げる」事も意識しました。その結果が「Pd」ですね。



SDLX: アーティスト写真にもお子さんがご一緒に映っていますよね。やんちゃ感が全面に出ていてついみんなつられて笑顔になっちゃうような素敵なお写真なんですが、結婚して子供が生まれて自分の中に心境的な変化ってありました?



Jimanica: 人生もっと真面目に生きて行こうとおもいました。



一同: (爆笑 



Jimanica: 遊びのような事も遊びでおわらせずに今後はなんらかの形で社会に反映させて行きたいともおもってます。子供はまだ4ヶ月なので、僕の音楽はさすがにまだ聞けませんけど。



SDLX: アーティスト写真にお子さんが映っているのはどうしてなんですか?



Jimanica: 特に意図は無いんですけどね(笑) 。。家族総動員の戦争ですね(笑)。



SDLX: やくしまるえつこやAmetsub、Spacebaa (不破大輔、辰巳光秀) まで多様な共演者との競演もJimanicaさんの魅力の一つだと思いますが、自分の中でこういった様々なコラボレーションにはどんな事を考えて取り組んでいるんですか?



Jimanica: ニューヨークに居た頃から色々な人とジャムセッションをするという環境で育っているのでコラボレーションはすごく好きだし、楽しいですよね。意識していることを挙げるとするのなら、そのセッションの中でいかに「ジマニカらしさ」となるようなアイデアを持ち込めるのか?と言ったところでしょうか? 僕の場合はトリガーのようなテクノロジーを持ち込んでみたり、曲のアイデアを提案する事を練るような過程も楽しくて好きなんですよね。ただ、「一緒にやって楽しかったね」で終わらせるだけでは無く、ジマニカならではのオリジナルなコラボレーションにしたいなとは常に考えています。



d.v.d - 個性派ドラムItokenとJimanicaによるオーガニック&メカニックな音楽と、映像作家・山口崇司による幾何ポップな映像との新型トリオ。楽器と映像を同期させることにより、2台のドラムが映像を操作し映像が曲を奏でるインタラクティヴな「ライヴインスタレーション」



SDLX: ここまで聞いてきて、一度ジマニカさんの肩書きをどうお呼びしたら良いのか訪ねたいです。ドラマー? コンポーザー? プロデューサー?自身ではどうお考えですか?



Jimanica: 根本にあるのは「作品を作りたい」という事なので、この3つの中から選べというのなら、「コンポーザー」ですね。決してドラムを叩いているだけじゃ満足しないですし。でも、かといって実際は譜面書いているだけじゃ寂しかったりするんですよね。ただ根本にある欲求は「作品を作りたい」という事なんです。ドラムもラップトップも自分に与えられたツールだと思っていて、それらを総合して作品を作って行きたいと考えています。ただ、お前はドラマーなのか?って聞かれてもそれは「YES」ではあるんです。楽器をやってる人はみんな自分で曲作りたいと思ってるはずじゃないかな。演奏だけしていたいって人は居ないと思いますよ。



Jimanica 2nd Album「Pd」



SDLX: 2/12 土曜日にSuperDeluxeにて開催されるリリースパーティの競演者の皆さんをご紹介いただけますか? どなたもすごく活躍されてますよね? 普段よくご一緒に活動されてる方々だと思うのですが?



【 DE DE MOUSE 】



Jimanica: 元々は5年前に「Entomophonic」出した直後にドラムソロでよくライブやってたんですよ。その当時渋谷のo-nestで共演していて、彼もソロで出演していたのですが、そのライブがすごくかっこ良かったんですよね。で、そのタイミングで交流が始まって、その後 彼がavexに移籍した直後のCDのリリースパーティの時に僕の方から「ドラム叩かせてよ」って話をしたんですよね。そうしたら「それは面白い」って彼も反応してくれて、それ以降は特に良い交遊が出来ていると思いますね。



SDLX: 今回DEDE MOUSEさんはソロセットで登場ですよね。



Jimanica: 僕、彼のソロセット好きなんですよ。バンドセットも勿論好きなんですがソロのバリバリ感のあるブレイクコアな音楽が本当にカッコいいんですよね。



【 三浦康嗣 (□□□) 】



Jimanica: 三浦さんとはもっと最近知り合ったのですが、昨年蓮沼執太チームでイベントに参加している時にこれも渋谷のo-nestで、三浦康嗣バンド的に三浦さんが歌とギター、蓮沼執太君がキーボード、detune.の石塚君がベースで僕がドラムを叩く機会があったのですが、これがまたすごく良かったんですよね。□□□の曲をロック編成でやる、みたいなラフな感じが。そういった縁もあり今回も僕がドラムを叩くのでと言う事でお願いしてみました。



SDLX: 面白そうですね!では三浦さんとのDUOでの出演になるんですか?



Jimanica: いえ、蓮沼執太くんとPUPAの権藤知彦さん、そして三浦くんのトリプルキーボード、そして大谷能生さんと僕の5人編成になりました。是非楽しみにしておいて欲しいですね。



【Ametsub】



SDLX: DJとして登場する Ametsubさんはいかがですか?



Jimanica: Ametsub君も大好きなアーティストですね。とても尊敬しているアーティストです。Jimanica x Ametsubでさんざん一緒にやってるから良さもすごく知ってるし、彼のDJもとても良いと思ってます。彼ならライブとライブの間をとてもいい感じで埋めてくれるんじゃないのかなと期待しています。



【VJ】



SDLX: 今回のリリースパーティではVJの方の参加も決定していて映像でも演出があるとのことですが?



Jimanica: 僕のバンドセットには中野セイヤさんというデザイナー・映像作家の方が準備してくれています。DEDEMOUSE君のVJにd.v.dの山さんが参加します。僕自身楽しみです。



SDLX: 初お披露目となるバンドセットはどんな編成になりそうなんですか? *インタビューはバンドの全体リハーサルの前に収録しました。



Jimanica: 僕を含めてツインドラム、ベース、鍵盤、コーラス2人という編成ですね。もう一人のドラムが前田紗希ちゃんというドラマーで、自分でピアノを弾いて曲も作るし、マルチな感じがすごく良いなと感じて誘いました。まだ実は一緒に演奏した事がないのですが面白い感じになると思います。ベースは田中啓介君というオルガという名義でトラック制作も行っているアーティストで、昔一緒のバンドで一年くらい活動をともにしていた機会がある、超ファンキーなベースを弾くプレイヤーです。河内ハジメさんという鍵盤の方はプログレとかロックが大好きな方なんですが、RIP SLIME、清水翔太、エレカシの宮本浩二さんのバンド等にも参加していて、ロックからファンキーな鍵盤もこなせる方で、やくしまるえつこさんのシングルのカップリング曲を僕がプロデュースした時なんかは録音をお願いしました。コーラスは女の子が二人で、「Pd」でも大々的にコーラスをフューチャーさせていただいたannayamadaさん、そしてRIOW ARAIさんのアルバムに参加もしているnonpareilleさんというアーティストの方です。男性と女性で3人、3人とバランスの良い組合わせになりました。



SDLX: バンドセットの見所はどんなところになりそうですか?各自の活動遍歴を伺うとだいぶ個性派のミュージシャンが集まりましたよね?



Jimanica: そうですよね。今回は本当に純粋に僕が一緒にやったら面白そうなメンバーを集めたので、僕自身もすごく楽しみですね。音楽的には広い意味で「ポップなファンクバンド」になるかと(笑



SDLX: ファンクバンドですか!(笑) Jimanicaさんにとって「ファンク」ってなんですか?



Jimanica: 70年代のレアグルーヴ周辺の感じとか、後は80年代〜90年代の「プリンス」の曲のバラエティ豊かな感じが大好きでしたね。だからファンクは一番好きな音楽のひとつであるって事と、一番最初に出てしまう表現だとも思いますね。曲を作っていても「ファンクにまとめる」という解決法をよくとってしまいますし(笑



SDLX: 日々めまぐるしく変化し続ける音楽表現の中で「Jimanicaさん」が現在の音楽に対して「新しく持ち込める」であろうと考えている音楽の可能性ってなにか思いつくものがありますか?



Jimanica: 僕個人の主観で言えば例えば「音楽以外の物理的なもの」で音楽とやる、例えばドラムセットの変わりに別の物を持ち込むという事で音楽が発展するとか、そういうことは考えていないんですよね。だから僕の中では質問の答えとしては 新しく持ち込むとすれば「思考」ですね。1stの場合はコンセプトとも言えますね。アルバム内のすべての曲を「虫」をテーマに作り上げるという「アイデア」の部分。僕だったらそういう「思考」ということになりますね。



SDLX: 今回は色々とありがとうございました。リリースパーティ楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。



いかがでしたか?Jimanica インタビュー。今回のインタビューではJimanicaさんのテクノロジーに関する主観や、今後の音楽への展望なども少し合わせて伺ってみました。筆者がそれをなぜ行ったのかと言えば、ジマニカ氏の持ち合わせているバランス感覚にすごく興味を持ったためでした。現場主義というか一夜のJAMセッションのドラム演奏だけで観客を魅了し自身のキャリアを積み重ねてきた骨太なプレイヤーでありながら、ラップトップやテクノロジーを駆使して音楽へ違う角度からもアプローチを魅せる柔軟性を併せ持った才能。それがジマニカさんに最初に会った時から筆者が持ち続けている印象です。音楽は出尽くしたと叫ばれ、テクノロジーによって迷走しつづける音楽界の中にあって確固たる信念と研ぎすまされたセンス、音楽の現場に溢れるフィーリングを一本一本のライブ演奏により肌で感じ続け自身の音楽活動にフィードバックするジマニカさんの活動から今後も目が離せません。まずは 2/12 Jimanica 「Pd」リリースパーティから現在進行系の彼の息吹を感じとって下さい。そこにはまだ見ぬわくわくするような体験が待ち構えているはず。
(interview & text by SuperDeluxe昆野立)



Jimanica
1975年、東京都出身。クラシック、ジャズの膨大なコレクターである父親と、江戸小唄の師範代であった母親の元、幼少から音楽・造形に親しむ。武蔵野美術大学映像学科卒業後、渡米。 その後2年間NYでドラマーとしてマンハッタ ン、ニュージャージーを中心にハウスバンドに在籍し、セッション、レコーディングに参加。この頃から作曲も始める。2000年の帰国後、ラップトップPCのみでエレクトロニカ・ソロ・ユニットとして演奏を開始。ドラマーとしての活動から更にプログラミング・コンポーズへと視野を広げる。2005年、ドラムとミニマルな電子音のみで構成された昆虫ソロ・アルバム『Entomophonic』(mao)をリリース。以降ドラム + PCでのソロ・ライヴのスタイルを確立する傍ら、即興音楽からポップスに至るまで多数アーティストと共演。2007年にAmetsub(PROGRESSIVE FOrM)とのデュオ・ユニットJimanica : Ametsubを結成、ミニ・アルバム『Surge』をリリース。デビュー・ライヴでクラムボンと共演、また同年の“渚音楽祭'07”出演で大きな話題を集める。また、渋さ知らズの不破大輔・辰巳光英らとのエレクトロ無重力ジャム・バンド The Space Baaを始動、2009年にアルバム『with love from a planet』をリリース。同じく2009年にd.v.dにシンガー やくしまるえつこを迎えた新ユニット、やくしまるつことd.v.dを結成、ミニ・アルバム『Blu-Day』を発表。同ユニットでのライブも開始。サポートとしてDE DE MOUSEやWorld's End Girlfriend、蓮沼執太などのバンドに在籍。アメリカ南部のカントリーブルースをベースに独自なスタイルで活動するシンガー Steve Gardner bandにも参加するなど、電子音楽からアコースティック系まで幅広く活動。近年ではフルカワミキのリミックス曲提供ややくしまるえつこのシングル曲のアレンジなど、コンポーザーとしても注目を集める。
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