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Morgan's Organ Vol.100 最終回に向けて

2013/03/07

イギリスでキーボード奏者としてラブ・アフェアー、モット・ザ・フープル、クイーン等にて活動後、1985年から日本に在住し活動の幅は広く、ソロ活動ではアンビエント、ミニマル、即興演奏を行い国内の共演者をあげると喜納昌吉、細野晴臣、ブーム、おおたか静流、中村明一らが並びまた実験映像、映画、TV、CMなどの音楽も制作も手がけ、 現在も音楽業界の一線で活躍中の鍵盤奏者「Morgan Fisher(モーガン・フィッシャー)」。彼の名前と演奏がそのままコンサートシリーズのタイトルとなった「Morgan's Organ」は幻想的で美しい演奏の中にちりばめられた遊び心溢れるアクションや豊かなキャリアに裏打ちされた技術、そしてなにもよりもそのMorganの人柄により2003年の11月から10年に渡って支持され続け数々の素晴らしいライブ演奏とそのアーカイブを生み出してきました。そんな人気シリーズ「Morgan's Organ」が2013年3月28日、Vol.100を迎え終了します。今回はMorgan Fisherさんに「Morgan's Organ」を振り返ってもらうと同時にアーティストとしての日本での生活、Vol.100に向けた意気込み等を伺ってきました。ぜひともこのインタビューでMorganのパーソナリティにふれ3月28日はMorgan's Organ Vol.100にお立ち会い下さい。

SDLX: 日本という国はMorganさんにとってどんな国ですか?
Morgan: 日本には昔ながらの自然の豊かさがあり、そこに同居する形で尺八とか着物といった素晴らしい伝統的な文化、そして超モダンでハイテクな文化、すごくコマーシャルな文化も。様々な文化が同居して日本の文化を作り上げている印象があります。僕は28年前、1985年に最初に日本に訪れたのはバカンスのために来たんですよ。ロンドンでのロックバンド漬けの音楽生活に疲れ切ってしまって、長い休憩のつもりで来たんですね。だから最初、まわりの人はモット・ザ・フープルのようなメジャーな音楽しか求めていないんだろうと勝手に思っていました。でも日本の人たちは僕がロンドンの自宅でレコーディングしてインディーズでリリースしていた実験的なアルバムも持っていてくれている事がわかり、とてもびっくりしました。僕はそれらが日本で売られてることすら知らなかったんですよ。そういう音楽を好きでいてくれる人たちに誘われて渋谷 のラ・ママで毎月演奏するようになったのが日本での初めての演奏です。アンビエントで静かな音楽はイギリスではプレイする機会がなかったんですよ。オーディエンスもそれを求めていなかったし。その時、ちょうど機材もまったくもっていなかったんです。イギリス時代のものはほとんど売ってしまっていて、本当にピアノ一台だけ。僕の音楽も日本でリスタートした気分に満ちていました。まさにゼロからのスタートですよね。
2003年 11/2 Morgan's Organ Vol. 1 Flyer
SDLX: SuperDeluxeでMorgan' s Organを始めたきっかけってどういうものだったんですか?
Morgan: 最初は麻布十番のデラックス(SuperDeluxeの前身のシェアオフィス)で一回ほど演奏した事があるのですが、SuperDeluxeができた後は、SuperDeluxeの創設者の一人のクライン ダイサム アーキテクツのマーク・ダイサムの紹介もあり、演奏する事になりました。最初、なぜ麻布十番のデラックスで演奏する事になったのかは今となっては覚えていないんですよね。 僕の新しいアルバムのためのイベントだったと思うのですが(笑)コンサートのタイトルが「Morgan's Organ」になったのはSuperDeluxeの第一回目からですね。(Vol.1のフライヤーを眺めながら)一回目からヴィンテージキーボードやビデオを使っていましたよ。
SDLX: その頃から映像はMorganさんが自作のライトペインティングを使っているのですか?
Morgan: その頃からライトペインティングの映像は僕が作ってました。後は映像のビデオをいろいろと好きなものをかけていましたね。
SDLX: Morgan's Organでは世界中の様々なビデオを使っていますよね。日本映画でなにか好きな映画ってありますか?
Morgan: 一番好きなのは伊丹十三です。ライブの際に使ったりはしないですが(笑)彼の作品のDVDは全部持ってます。すごく面白くて大好きですね。基本はコメディだけど日本の闇の部分もちゃんと描いていている。
SDLX: Morgan's Organは最初のころから今のスタイルだったんですか?
Morgan: 思い返せば Morgan's Organは第1回目にSamm Bennettがオープニングパフォーマンスとして参加してくれていました。3回目まではオープニングパフォーマンスとして毎回ゲストが入っていましたよ。2回目はベーシストの井野信義さん、3回目はバイオリンのChikaさん ゲストが入るのはChikaさんが最後ですね。4回目からは一人で演奏するスタイルに変えました。ひとりの方が自由に出来て良いんですよ。最初はお客さんも少なくてね、チャージも4回目からフリーチャージにしてみました。ただフリーチャージにするとただの通りがかりの酔っ払いのお客様もたくさん来てしまうので現在の予約制に変えたんですよ。Morgan's Organの14回目は酔っ払いのお客さんがたくさんあつまってしまってすごくうるさくて27秒で演奏を切り上げて帰ってしまいました。
light painting by Morgan Fisher
SDLX: SuperDeluxeのライブアーカイブレーベルの「目玉レコード」からリリースされている「Morgan's Organ」のシリーズで1〜10が出ていますが聞いたところ、ゲストの演奏は無いですよね?
Morgan: 目玉レコードでのリリースではひとりで演奏している所だけを抜粋して出しました。デュエットの部分は使ってないです。だからMorgan's Organの1や2は短いですよね。過去の音源をブレンドしたりして仕上げたものになっています。

SDLX: シリーズ通してずっと使ってるキーボードってなにかありますか?
Morgan: ずっと使っているものはとくにないですね。最近よく使ってるキーボードという意味ならYAMAHAのYC30というコンボオルガン、Hohner のクラビネット「ピアネット」という弦ががあるキーボードはサウンドが気に入っていて毎回使ってます。その他は僕のコレクションの中からその日のインスピレーションで選び出しています。
SDLX: Morganさんの今までのミュージシャン生活の中で「Morgan's Organ」のようなこんなに長いシリーズはなかったですよね?
Morgan: 勿論、Morgan's Organが一番長いシリーズですよ。ただ、例えば セロニアス・モンクの例をあげますが、彼の本を読むと彼は同じ場所で半年間、月曜から金曜日まで毎日プレイしたという記録がのこっています。それはとてもすごいことだとおもいます。演奏がどんどん深くなる。いろいろと場所を変えるのであれば毎回、同じような演奏でも成立すると思うのですが、セロニアス・モンクは毎回同じ場所で同じピアノ。それは本当にすごく良いことだと思います。
SDLX: Morganさんも月に一回づつとはいえ10年やったので同じくらい有意義な事だと思いますよ。
Morgan: そうですね。でも多分、彼の場合は計算してみると百三十回くらいだから彼の方が回数が多いですよね(笑)スーパーデラックスは雰囲気もいいしスタッフも良いので演奏もとてもやりやすいです。99回目まで到達しましたが、演奏は毎回楽しいですよ。でも ときどき今日の演奏がどうだったのか分からないときがあるんです。今日は良かったのかな?って(笑)毎回、即興演奏を無意識に近い形のインプロヴィゼーションでやってるので時々演奏しながら次の展開に迷ったりすることもいまだにあるんですよ。だからといって演奏中はKEEP GOINGしかないのですが(笑)ただ、そうやってやってるうちに新しいアイデアって不思議と生まれてくるんですよね。演奏中はわからないけど、後でライブレコーディングを聞いてみて「今日は良い演奏していたじゃないか!」と思う時もありますよ。Morgan's Organはいつも2ステージ目の方が長いんです。なぜなのか自分でもわからないですが。リラックスしてるからかな? お客様も2ステージ目の方がリラックスしてますね。とはいえ実を言うと僕が一番好きなのはサウンドチェックの時なんです。どうしてサウンドチェックをレコーディングしなかったんだろう?とよく思い返したりしています(笑)サウンドチェックは本当に良い演奏が多いんですよ。毎回違う機材を持って行ってるということもあり、その日のサウンドチェックはフレッシュな気持ちで演奏できるからかな?と考えていますが。すごく自然な演奏になってるとおもうんですね。最近 ザ・フーのピート・タウンゼントの本を読んだのですが、すごく忙しいバンドはいつ曲づくりをしているかというと、数多いツアー中、ライブのサウンドチェックの時に次のアルバムの曲を作っているんですよね。そのくらいミュージシャンにとってサウンドチェックの時間はとても重要なものなんです(笑)

SDLX: 長いシリーズを続けていくのには色々な事があると思います。2011年の3月11日の東日本大震災のときはモーガンさんは日本にいたのですか?大きな地震と余震に加え福島第一原発の様な世界でも稀に見るシリアスなアクシデントも起こりました。
Morgan: 2011年の3月11日の震災当日からしばらく東京にいたのですが、その後一週間くらいは長野に行ったりもしましたよ。余震はやっぱり怖かったですからね。寝るときもいつでも避難できる格好で寝ていました。田舎は自然が豊かで景観はとても綺麗なんですが僕はロンドン生まれということもあり都市が好きなんですね。結局すぐに戻ってきました。
SDLX: 海外に帰ろうと考えなかったのですか?
Morgan: ニュースをチェックするとドイツもフランスも外国人向けの避難勧告がすごかったですね(笑)フランス大使館からも「飛行機があるので使ってくださいと」いうアナウンスも来ましたよ。でも結局僕も友達も知り合いは誰も (海外には) 帰らなかったです。子供がいる人は遠方に避難したりしましたが、それは正解ですよね。
SDLX: Morgan's Organですが、最初はどのくらいの期間やる予定だったんですか?
Morgan: スタートした時は本当にノープランでした。最初は続けて行くうちに66回目でやめようとおもってたんですが、(SuperDeluxeの) プロデューサーのマイクから「100回目までお願いします」という話が出て継続しました。マイクは100回目以降もやればいいと言ってくれていたのですが僕が100回目で辞めることを決断しました。ミュージシャンとしてリタイアはしたくないけどこれからはまた違った新しいことにチャレンジしたいと考えています。
SDLX: いよいよ今月末にファイナルを迎えるわけですが、特別に100回目のMorgan's Organのために準備してる事はあるんでしょうか?
Morgan: いよいよ最終回となる100回目ですよね。パイプオルガンを使いますよ。今回で3回目になるのですが、やはりパイプオルガンが登場すると本当の「Morgan's Organ」になりますよね。重いしチューニングも必要なのでなかなか使用できないですが。チューニングにも2時間以上もかかるしとても大変なんです。でも今回は最後ですからね。そしてもう一つ教えられるのはゲストアーティストとしてパーカッションのサムベネットやライブペインティングでキーダ及川さんがゲストとして登場してくれます。パイプオルガンはじめ、おそらく機材もたくさん持って行くことになりまね(笑)勿論、最後も演奏はインプロビゼーションで行います。ぜひ 皆さんに楽しんでほしいですね。
SDLX: 楽しみですね。ありがとうございました。
さて、2003年11月2日にスタートした Morgan's Organ もいよいよVol.100にて最終回となります。
入場料はご予約にてフリーチャージとなります!いままで足しげく通って頂いた方もこの記事を読んで興味を持っていただけたかたもどなた様も大歓迎です。
是非皆さんでSuperDeluxeまで足を運んでいただき、Morganに最高のインスピレーションを与えて下さい。



3月28日 木曜日
Morgan's Organ Vol.100 最終回
19:00 Open / 19:30 Start(2set)
予約 入場無料(要: ドリンクオーダー)* ご予約はお早めに!
当日 1000円
出演: Morgan Fisher, Samm Bennett, キーダ及川
詳細、ご予約はこちらから
www.sdlx.jp/2013/3/28

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