SuperDeluxe


こんにちは。


公式イベント ド・ノイズX

カテゴリ: 音楽

タグ: Experimental | Japan | Noise | Unpredictable | 来日公演

開場 17:00 / 開演 17:30

料金 予約2500円 / 当日2800円(ドリンク別)

2013年までスーパー・デラックスで毎年春に開催されていた国際的エクストリーム音楽ミーティング「ド・ノイズ」が一度限りの復活!スイス、フランス、ポーランド、中国、日本の音楽家たちが六本木の街の地下で放つド・ド・ド音楽を全身でご体感あれ。

LIVE:
T.美川 (Incapacitants, 非常階段) + Overload Collapse (from Switzerland)
JET HIMIKO (SEIJI from GUITAR WOLF + HIKO from GAUZE)
山川冬樹 + 組原正 (グンジョーガクレヨン)
Olga Szymula (from Poland) + 中村としまる
Evil Moisture (a.k.a Andy Bolus from France) + ドブス (a.k.a 市場大介)
ZVIZMO (伊東篤宏 + テンテンコ)
P.R.C.M. (Mei Zhiyong from 長春/China + Usisi from 雲南/China)
scum

DJ Evil Penguin
DJ KOTAO+
アート倉持 (黒パイプ)

ド・ノイズのあらすじ
──「dEnOISE X」開催に寄せて

10代の頃に千葉で「NOISE」というバンドでドラムを叩いていたYOSHIKIはやがて東京で「X」を結成するが、後年、彼はそのバンド名の意味を「無限の可能性」と定義した。2018年の春、僕たちが久しぶりに企画することとなったこの「ド・ノイズ」という音楽イベントの最新回に添えられた「X」という文字にはそのような大仰な意味はなく、見たとおりそのままに「10」を表したローマ数字なのである。また、「ノイズ」という言葉の前に置かれた「ド」という文字にも特に意味はなく、それは、10年前に東京で知り合ったスイスからやってきた一人の若者が話すフランス語の語感に、僕たちが日常会話で用いている強調接頭語「ド」を重ねて、そもそも強い意味を持つ「ノイズ」という言葉と掛け合わせた単なる造語に過ぎないのだ。しかしこの「ド・ノイズ」というネーミングには、例えば“ノイズ大国ニッポン”といったような、“あちら側”で長いあいだ一般的に認識されてきた“こちら側”のアンダーグランド音楽のイメージというものを一旦回収し、それらをベタあるいはネタのレベルまで落とし込んででもその当時の東京の現状に強引に引きつけることで、(有名無名を問わず)異なる土地に暮らしながらお互いに同じものを見つめてきた者同士が一堂に会し交流するアクチュアルな場が生まれるのではないかという期待感が込められていたように思う。滝クリよりもクールジャパンよりも早く、僕たちはおもてなしの心意気ってやつを六本木の地下で実践しようとしていたのだ。今にして思えば、ですが。

旧ユーゴ紛争下のクロアチアに生まれ、幼少期に家族とともにスイスのフランス語圏の州都ローザンヌへ移住したのだという青年ニコラ・ムヌー(以下NIKO)と出会ったのは2008年で、それは六本木スーパーデラックスのボス、マイク・クベックに紹介されてのことだった。この時に初めて、僕は彼の地元で「ローザンヌ・アンダーグラウンド・フィルム・アンド・ミュージック・フェスティバル(Lausanne Underground Film & Music Festival)」略して「LUFF(ルフ)」というフェスティバルが毎年秋に行われているということを知った。日本からはすでにMerzbow、Masonna、Astroといったノイズ・レジェンドたちが参加しており、僕らからしてみれば錚々たる顔ぶれの欧米のアーティスト達との交流がかの地で実現しているという話を聞き、とてもわくわくしたことをよく覚えている。NIKOはその年のLUFFの出演者候補を探すために初めて東京を(もちろん自腹で)訪れていたのだが、僕たちはすぐに意気投合し、ローザンヌと東京の地下にトンネルを堀り接続しようと盛り上がった。そして、その翌年の春にスーパーデラックスで「ド・ノイズ」が開催された。Incapacitants、Melt-Banana lite、Astro、Kuruucrew、Maruosa、OFFSEASONといった東京勢と、NIKOが彼の幼馴染のタトゥーアーティストNICOと組むユニットOverload Collapse、Tokageといったローザンヌ勢、偶然この時期にパリから東京に来ていたEvil Moistureという顔ぶれが揃ったのだった。そして、この年よりド・ノイズに出演した日本人アーティストが順次LUFFに参加するという流れが始まった。

「ド・ノイズ」は2009年から2013年の5年間で、6回開催されている(7回目もあるのだが、それは2014年に奇跡の再来日を果たしたジャン=ルイ・コステスを囲んで神宮前のGalaxyで開催された番外編だった)。その3回目と4回目は、LUFFをそっくりそのまま東京でやろうという大胆な企画が持ち上がったときに、二日続けて開催される予定だった。ライブベニューであるスーパーデラックスだけではなく、アップリンクやイメージフォーラムといった渋谷の映画館も巻き込んで「LUFF does TOKYO」が開催されるはずだったのだが、開催の前月に震災が起こり、これらの計画は翌年までの開催延期を余儀なくされたため、僕たちは急遽、3回目を単体のイベントとして仕切り直さなければならなかった。これまでに「ド・ノイズ」に足を運んでくれた人たちの多くが、「ド・ノイズ」をいわゆる“ノイズのイベント”として認識しているのは、この回の印象が強いせいなのかもしれない。というのも、日本国内よりも海外でこそ正確な情報を伝える報道が連日なされていたあの震災と原発事故の直後に、フェス中止にもめげずわざわざ東京までやってきたNIKO、Ricardo Da Silva、Syndrome WPW、[sic]、Strotter Instといったスイス勢、そして彼らを迎えた非常階段、ジム・オルーク、Hair Stylistics、Astro、L?K?O、Maruosaといった東京勢による狂騒的な演奏の数々が、当時の不穏な空気の中で縮こまりざらついていた僕たちの心をなだらかにし、或いは皆が押し殺していた感情を爆発させた瞬間を僕は目撃してしまっているからだ。そういったわけで、翌年に無事開催されることとなった「LUFF does TOKYO」(「dEnOISE4」「dEnOISE5」)のことを、実現までの過程があまりにも大変だったということもあるのだろうが、Voice Crackのノイベルト・モスラング、ルドルフ・エバーとデイヴ・フィリップスのデュオ体制のSchimpfluch-Gruppe、そしてもう会うことができなくなってしまった二人…ズビグニュー・カルコウスキーとダニエル・ブエスのデュオなど、貴重なライブの数々がこの東京で実現したというのに、その時のことを実はあまりよく覚えていないのだ。

NIKOが自身のアーティスト活動により専念したいとの理由でLUFFのスタッフをやめることを決めた時、僕たちも「ド・ノイズ」を終えることを決めた(とはいえ、今でもLUFFへ遊びに行くたびに、若いスタッフたちに混じって誰よりも忙しそうに走り回っているNIKOの姿を見ることができるのだが)。その後、NIKOはベトナムのハノイの奇才アーティストDao Anh Khanhのもとで滞在制作を行いながら、彼の楽器であるMacBookを片手に世界中を飛び回り、ノイズを鳴らし続けている。第1回目の「ド・ノイズ」終演後、楽屋でインキャパシタンツのT.MikawaがOverload Collapseの二人に向かって放った「Never Stop Noise!」という一言を、NIKOはその10年後の今まで馬鹿正直に体現し続けているということになる。そして、今回の「ド・ノイズX」でOverload CollapseとT.Mikawaは初のコラボレーションを果たす。

他の出演者については以下の通り。LUFF2016のハイライトを飾り、色々なものですでに酔っ払っていた観客たちを轟音で一網打尽にしたギターウルフのセイジとガーゼのHIKOのモンスターユニット「JET HIMIKO」は何はともあれ必見だ。ポスト・パンクとフリージャズを貫通する70年代末結成のバンド「グンジョーガクレヨン」の異才ギタリスト組原正と、音を肉体に纏う全身美術家・山川冬樹の初セッション。ワルシャワ在住の女優/音楽家Olga Szymulaとノーインプット・ミキシング・ボード奏者中村としまるのデュオ。共に南仏マルセイユに拠点を置くアンダーグラウンド・グラフィック・アーティスト集団「ル・デルニエ・クリ」の一員であり、ノイズ演奏を行うアンディ・ボリュスと市場大介の初セッション。これまで「ド・ノイズ」を共に作り上げてきた美術家・蛍光灯演奏者の伊東篤宏と、ノイズ〜インダストリアル〜テクノ〜ポップスとジャンル度外視な音楽活動を展開するテンテンコによるユニットZVIZMO。北京のアンダーグラウンド音楽集団「NOJIJI」の一員で現在は中国本土の外での演奏も精力的に展開するメイ・ジヨンと、雲南の大自然の中で毎日轟音ギターをかき鳴らしているという天然サイケデリア青年ウシシのユニット「P.R.C.M.」。そして上京後初めて足を運んだライブイベントが「ド・ノイズ」の第1回目だったという気鋭のノイズ音楽家scum。彼らの演奏の合間を縫うように、ここ10数年の東京のアンダーグラウンド音楽の現場を見守り続けてきたタスマニア出身の怪紳士Evil Penguin、アンディ・ボリュスとはベビーとベビーシッターの関係であったという謎の美少女KOTAO+、そして筆者の3名がDJを担当します。おそらく最後の「ド・ノイズ」となるであろう今回、この10年間のささやかな歴史から生まれたたくさんの掛け算の答え合わせが詳らかにされるでしょう。退屈させるつもりはありません。

文責:アート倉持(黒パイプ/OFFSEASON)

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#denoisex

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